AIだけでなく専門家によるアドバイスも重要
確度が高い、という表現は本来、ベンダー(販売者)からクライアント(顧客)に対し、注文や発注をしてくれる可能性の高さを指すことが多い。
逆に、リノシーのように、ベンダーの商品やサプライヤー(供給者)のサービスを指して「確度が高い」とクライアントが評価するのは、具体的な内容がわかりにくくなるのではないか。
ある人は「商品・サービスそのもの」であろうし、ある人なら「そこから得られる満足度など」で、おのずと「確度」の前提となる評価対象が個人によって違ってくるのは当然考えられる。
リノシーは不動産投資会社のウェブサイトと思われるが、文章を読む限り、ここでの「確度」は、値下がりしない安定的な物件が対象となっている印象がある。
ただ、投資する顧客によっては、価格が安定した物件を希望する人もあろうが、いわゆる一発勝負を狙って高騰が予想される物件を物色する人が出てくることも否定できない。
後者のような顧客がこのページを読んだ場合、「確度」という言葉にどう反応するだろうか。
面白いと興味を持つ人もあろうが、「つまらない」とそっぽを向く人が出てこないとも言えない。
その場合、この投資会社は、ある意味潜在的な顧客の獲得で少し損をするのではないだろうか。
なお、AIデータで厳選した物件のみを紹介という言葉も出てくるが、AIデータが評価する物件が、人間が興味をそそる物件になるとは限らない。
既述のように、周りとは違った見方で不動産投資に関心を持つ人の出てくる可能性もあるからだ。
AIデータがそこまでカバーできるかといえば、まだ改良の余地はあると思う。
ここで、経験豊富な専門家がアドバイスとなれば、また話を聞いてみたいという顧客も現れる可能性もある。
リノシーの「確度の高さ」は、使い方に違和感の残る表現だった。